しかし、現実は刃のごとく、そして容赦なく私へ襲いかかってきました。

そうです。私が知らない間に、約２００万円もの借金を
夫は、置いていってしまったのです。

それらは、全て結婚前に、一度 清算したと思っていた借金が、
更にふくれ上がった姿となって、私に突きつけられました。

「この借金は、私の責任でもある」と 勝手に思い込み、子供を連れて仕事が
できる職場を探し出し、私は「保険の営業」の仕事に就くことができました。

とにかく、ガムシャラに、必死で働きました。

「必死で働けば、この子を守っていくことができる！」
ただその思いだけで、本当に、必死でした。

しかし、結果的に、生活の改善にはならず、正反対の方向へと
進んでいたのです。

そうです。

私は、その場を何とか逃れようとして、知らず知らずのうちに
多重債務者となっていたのです。

しかし、誰にも相談できませんでした。
相談すること自体が、恥ずかしいことだと
思っていたんです。

今から思うと、あの時は、プライドという名の
ウィルスで、借金の連鎖を助長していたのだと
思います。

そうして、自分自身の甘えと、下手なプライドが
私を、更なる借金地獄へと 引きずり込んで
いきました。


その後、職場にも 督促の電話が入るようになり、
同じグループの同僚から、蔑（さげす）まれたような目で見られ、
それがイジメに発展していきました。

私は、精神的にも追い詰められ、営業成績は最下位。

家に帰ってからも、借金が頭から離れることは一時もなく
あんなに愛していた、我が子の顔を見ることすら、
苦痛になってしまったのです。

「稼がなくては！」という気持ちだけが、先行してしまい
お客様のために！という気持ちが、全くなくなっていました。

もちろんそんなマインドだけでは、成績は一切上がらず、
最終的には解雇となってしまったのです。

「どうして、私だけ…こんな目に遭わなければいけないの…」

いっそのこと、もう死んでしまった方が、楽なのでは…？
思ってはいけないと思いつつも、気が付くと死ぬことばかりを
考えていました。

しかし、そうしているうちにも、生きている限り、借金は
容赦なく 拡大していきました。



そんな時、結婚前に勤めていた会社の友人が、
私の人生を一変させてくれたのです。

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